自然数の累乗の和の公式(3)

補遺1

自然数の累乗の和を出す途中$\tilde{B}_p$という値を考えて,さらに$\beta(t)=\sum_{p=0}^{\infty} \frac{\tilde{B}_p}{p!}t^p$という関数を考えました.そして,この\beta(t)\frac{te^t}{1-e^t}であることも示しました.

そして,ベルヌーイ多項式B_p(x)というのを導入したのですが,これは$\frac{te^{tx}}{e^t-1}=\sum_{p=0}^{\infty} \frac{B_p(x)}{p!}t^p$で定義されるものでした.したがって,x=1とすると,$\frac{te^{t}}{e^t-1}=\sum_{p=0}^{\infty} \frac{B_p(1)}{p!}t^p=\frac{\tilde{B}_p}{p!}t^p$,つまり,
$\tilde{B}_{p}=B_{p}(1)$
です.

補遺2

自然数の累乗の和の公式(1)では$f(x+1)-f(x)=x^p$を満たす多項式を考えるなんてことも考えました,この多項式$F_p(x)$なんて書きましたが,この$F_p(x)$はベルヌーイ多項式と密接な関係があります.

ベルヌーイ多項式の差分をとると,$B_p(x+1)-B_p(x)=px^{p-1}$ですので,実は$F_p(x)$はベルヌーイ多項式の原始関数です.さらに$F_p(0)=0$なのでこれで計算できます.

ベルヌーイ多項式は奥が深くいつまで待っても終わらないのでここら辺で終わりにします.